未払い残業代の請求方法と時効|弁護士・社労士に相談する前に知るべき全手順【2026年版】
「毎月サービス残業が続いているが、給料に残業代が反映されていない」「上司に残業代を請求したら嫌がらせを受けた」
このような状況に悩んでいる方は非常に多く、実は日本の企業における残業代の未払いは非常に広く存在する問題です。本記事では、未払い残業代を請求するための手順を具体的に解説します。
未払い残業代が発生するのはどんな場合?
代表的なケース
- 固定残業代(みなし残業代)が実際の残業時間をカバーしていない
- 「管理職だから残業代なし」と言われているが、実態は管理職ではない(名ばかり管理職)
- タイムカードを打刻させてもらえない・始業前・終業後の作業が記録されない
- 裁量労働制として扱われているが、要件を満たしていない
- 自宅でのテレワーク中の残業が記録されていない
残業代の計算方法
残業代の計算式は以下のとおりです。
基本計算式
残業代 = 1時間あたりの賃金 × 残業時間数 × 割増率
割増率(2023年現在)
| 残業の種類 | 割増率 |
|---|---|
| 通常残業(月60時間以内) | 1.25倍 |
| 月60時間超の残業 | 1.50倍 |
| 深夜残業(22時〜翌5時) | 1.25倍追加 |
| 法定休日の勤務 | 1.35倍 |
1時間あたりの賃金の計算
月給制の場合:月給 ÷ 月の所定労働時間 = 1時間あたりの賃金
例:月給30万円、所定労働時間160時間の場合
→ 300,000 ÷ 160 = 1,875円/時間
→ 残業代は 1,875円 × 1.25 = 2,344円/時間
証拠の集め方
残業代請求で最重要なのは労働時間の証拠です。
保存すべき証拠
- タイムカードのコピー・写真
- PCのログイン・ログアウト記録
- メール・Slackの送受信履歴(時刻が記録される)
- 防犯カメラ映像(会社に記録がある場合は保全申請)
- 交通系ICカードの利用記録
- 手帳・日誌への記録
タイムカードを会社が管理している場合は、できるだけ早く写真に収めておきましょう。退職後は入手が困難になります。
残業代請求の時効
労働基準法改正(2020年4月)により、残業代の消滅時効は3年(それ以前の期間は2年)となっています。
つまり、今すぐ請求すれば最大3年分の未払い残業代を取り返せる可能性があります。
時効を止める方法
- 内容証明郵便による請求(時効の中断)
- 労働審判・民事訴訟の提起
- 弁護士を通じた正式な請求
請求の手順
①自分で計算する
証拠をもとに未払い残業代の概算額を計算しておきます。
②会社に請求(話し合い)
まずは会社の人事・総務部門に残業代の支払いを求めます。拒否された場合は次のステップへ。
③労働基準監督署に申告
最寄りの労働基準監督署に「労働基準法違反の申告」を行うことができます。無料で利用可能ですが、個人の代理人としては動いてくれません。
④弁護士・社労士に相談
専門家に依頼することで、以下が可能になります。
- 会社への内容証明郵便送付
- 労働審判(解決まで数か月程度)
- 少額訴訟・民事訴訟
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弁護士費用の目安
| 方法 | 着手金 | 成功報酬 |
|---|---|---|
| 示談交渉 | 0〜10万円 | 回収額の20〜30% |
| 労働審判 | 10万〜20万円 | 回収額の20〜30% |
| 民事訴訟 | 15万〜30万円 | 回収額の20〜30% |
着手金0円・成功報酬のみの事務所も多くあります。
まとめ
未払い残業代は3年以内に請求することが大切です。
今すぐ証拠(タイムカード・メール等)を保全する
未払い額を概算する
弁護士・社労士に無料相談する
一人で悩まず、まずは専門家に相談してみましょう。
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この記事の著者
仕事トラブルNavi 編集部
残業代請求・不当解雇・ハラスメント・労災など仕事のトラブルに関する情報を、弁護士・社会保険労務士などの専門家と連携して発信しています。実際の相談事例をもとに、読者の皆さんが適切な行動を取れるよう正確な情報をお届けします。