ハラスメント2026年4月8日

職場のハラスメントで精神疾患を発症した場合の労災申請と損害賠償請求

職場でのパワハラ・長時間労働・セクハラなどによってうつ病・適応障害・PTSDなど精神疾患を発症した場合、労働者はどのような権利があるのでしょうか?

本記事では、精神疾患による労災認定の申請方法と、会社・上司への損害賠償請求について解説します。

精神疾患でも労災認定される

「精神疾患は労災にならない」と誤解している方も多いですが、実際には精神障害の労災認定件数は年々増加しており、2023年度には過去最多を更新しています。

認定の基準(厚生労働省の認定基準)

以下の3つを満たす必要があります。

1

「業務による心理的負荷評価表」に定める心理的負荷が「強」と判断されること

2

業務以外の強いストレスがないこと

3

精神障害の既往歴がないこと(または業務が主因であること)

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「強」と判断されやすい出来事の例

  • 上司・同僚から暴行・傷害を受けた
  • 仕事のミスに対して人格否定・暴言を繰り返し受けた
  • 退職強要・追い出し部屋への異動
  • 月80〜100時間以上の時間外労働が続いた
  • セクシャルハラスメントを受けた
  • 重大な事故・災害を目撃した

精神疾患の労災申請の手順

Step 1:精神科・心療内科を受診する

まず医師の診断を受け、診断書を取得します。医師に「業務が原因と思われること」を伝え、カルテに記録してもらうことが重要です。

Step 2:証拠を収集する

労災申請の審査では詳細な調査が行われます。以下を集めておきましょう。

  • 時間外労働の記録(タイムカード・PCログイン記録・交通系ICカード等)
  • ハラスメントの証拠(録音・メール・診断書等)
  • 診断書・通院記録
  • 職場の出来事を記録したメモ(日時・内容・目撃者)

3分で完了

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Step 3:労働基準監督署に請求書を提出する

「精神障害の業務上外認定に関する請求書」を最寄りの労働基準監督署に提出します。

提出書類:

  • 療養補償給付支給請求書
  • 精神疾患にかかる陳述書
  • 医師の意見書・診断書

Step 4:審査・認定

労働基準監督署が調査を行い、数か月〜1年以内に認定の判断が下ります。

会社・上司への損害賠償請求

労災認定と別に、民事上の損害賠償請求も可能です。

安全配慮義務違反(会社への請求)

会社には労働者の安全・健康を守る義務(安全配慮義務)があります。この義務に違反してパワハラ等を放置した場合、会社に損害賠償を請求できます。

不法行為責任(上司個人への請求)

直接のハラスメント行為者(上司等)に対しても、不法行為(民法709条)に基づいて損害賠償を請求できます。

損害賠償の内訳

  • 治療費(保険適用後の自己負担分)
  • 休業損害(仕事を休んだことによる収入減)
  • 慰謝料(精神的苦痛への補償)
  • 弁護士費用(認容額の10%程度)

弁護士への相談が重要な理由

精神疾患の労災申請と損害賠償請求を同時進行させる場合、弁護士への依頼が重要です。

  • 労災の申請支援と認定後の損害賠償請求を一体的に進められる
  • 会社・上司への示談交渉・訴訟を任せられる
  • 労基署の調査に対応する証拠整備ができる

まとめ

精神疾患でも労災認定は十分可能です。

1

まず精神科・心療内科を受診する

2

労働時間・ハラスメントの証拠を集める

3

労働基準監督署に労災申請する

4

弁護士に相談して会社・上司への損害賠償請求も検討

一人で悩まず、まずは専門家に相談することをお勧めします。

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この記事の著者

仕事トラブルNavi 編集部

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